レンタル彼女?なんぞ?
今回で渡タイ歴は何度目になるのだろうか。20回を超えたあたりから回数すら数えるのが億劫になってきた。
パスポートを見返してもタイの入国三角スタンプがぎっしり。
ゴーゴーバーやカラオケクラブ、コヨーテといった夜遊びも遊びつくしてしまったからか『何か楽しい事ない?』が口癖のようになってきてしまった感がある。
そんな居場所を失ってしまった冴えない日本人中年男性3名が今夜もトンローの行きつけ日本居酒屋に集合した。

暗い顔をして席に着くと相方がいつもと変わって、テンションが妙に高い。
なんでも【タイガールズコレクション】というタイガール専門のレンタル彼女サービスがあるらしく、それで今夜は遊ぼうとの事。
聞くにこのサービス、エロマッサージやデリヘルといった風俗のようなものではなく、単純に女の子と一緒にいる時間を楽しむとというなんとも不思議なサービス。日本でも結構流行っているらしい。
一緒に観光したり、映画に行ったり、ショッピングに付き合ってもらったりといった疑似恋人感覚のデートを楽しむのが通常の利用想定なのだろうか。
見せられたスマホの画面には芸能人のような美女がズラッと並ぶ。
何度もこの手の画像でパネマジ被害の経験がある為、慎重にならざるを得ない。

利用方法としてはサイト上に記載されているLINEにメッセージを送り、希望の女の子やデート内容を送る。
サイトを見る限りでは50人以上の登録女性が並んでおり、希望の女性を選ぶのも一苦労だ。
やっとこさ全員が好みの女の子を決め、LINEにメッセージを送った。
数分後に返事が帰って来たのだが、どうやら希望の子は空いていないとの事。
お店に待機している子ではなく、客の希望があった段階でスケジュールを確認、調整しているらしいので、サイトに表示されている希望の女の子がいる場合には、数日前に予約が必要だと言われてしまった。
代わりにLINEでこれからデート可能な女の子の写真がこれまた大量に送られてきた。
サイトには載っていない(顔出しNGな子)も要るらしく、可能な子リストから選んだ方が都合が良いなと思った。
よく分からないままに予約完了
写真を見る限り<プロが撮影した&加工している>と思われる女性ばかりなのだが、実際にこの子達が来るのだろうか?
疑心暗鬼になりながらも、好みの子を決め、待ち合わせ場所(今いる居酒屋)をLINEで連絡した。
こちらは男性3名なので、女の子も同数の3名を予約する事にした。
因みに予約時にエロサービスではないという点を理解しているかどうか同意を求められた。
恐らく勘違いしてGOGOバーやタニヤカラオケのノリでお触りをしたり、ホテルに連れ込もうとする輩が多いのだろう。
料金は女の子一人当たり5000バーツ。3名で15000バーツだった。
交通費は込みとなり、デート中に発生する費用(飲食や移動費等)については我々男性側が負担する事となる。
料金については待ち合わせの対面時に本人に渡すように言われた。
日本のデリヘルのように男性スタッフに連れられてやって来るものだと思っていたが、こちらでは女の子がそれぞれ自分の足でお客の元にやって来るらしい。
全員揃ってからスタートした方が良いだろうという事になり、女の子には午後8時丁度に今いる居酒屋まで来てもらう事にした。
デート時間はたっぷり5時間との事。スタートが午後8時なので午前1時までのデートサービスという事になる。
高いのか安いのか正直分からない金額設定だ。
無事に受付を済ませ、あとは指定した女の子が来るのを酒を飲みつつ待つだけとなった。
3人で飲むはずが、急に6人となる事もあり、お店の人に無理を言って広いテーブルに席を移動させてもらった。
それにしても、この待ち合わせの感じは、確かにこのバンコクでは新しいと言えるのかも知れない。
普段は女の子を求めて、様々なお店をバーホッピングするのだが、今回は違う。
完全に女の子の方から我々が飲んでいる居酒屋までやって来てくれるのだ。

『どういう順番で座るべきか?』
『席移動はする?しない?』
『酔わせた方が楽しいだろうから、事前にウイスキーのボトル入れとこうか?』
等、まだ女の子が来る前のガランとしたテーブルを前に鼻の下を伸ばしながら40前後のオッサンが真剣に相談をしていると、なんだか学生の頃の合コンを思い出し懐かしい気持ちになってきた。
と同時に、さっき画面で見た美女達は本当にやって来るのか不安にもなってきた。
ほぅ。。これはアリやな。
そんなこんなで今夜の流れを打ち合わせしていると、居酒屋の店員から『1階の方にお連れさんが来ました』と報告がされた。我々が居るのは3階。入り口を凝視する我々男性3名。
いよいよご対面の瞬間となった。
『ほぅ。。これはアリやな。』
今回利用と提案してきた相方が呟く。我々も同意見だった。
確かに画面で見た写真と100%同じとまでは言えないが、誰が誰を指定したなのかすぐに区別がついた事からも悪質なパネマジとは全く違った。
それに3人は誰がどう見ても美人で、揃って手足が長くスタイルが抜群だったのだ。
その証拠に他の席からの熱い羨望の視線をビリビリと感じた。
確かにコヨーテや高級クラブに行けばこの手の女の子沢山いるのは経験として分かっているが、
普段行きつけの通常の居酒屋の席で、私服姿の美女3人に囲まれるのは初めての経験でテンションが上がる。
挨拶もそこそこにまずは席に通して、それぞれお酒を注文し、乾杯するに至った。
あと忘れない内に今日のお代5000バーツをそれぞれ選んだ女の子に渡す。
さあ、今夜の宴の始まりである。
(続く)




















